解決したい課題や目的があれば、仕事はあくまでそれを解決・達成するための手段だと思います-まちづくりのファシリテーターとして精力的に活動する石垣綾音さん(29)

沖縄の虎インタビュー

今回インタビューにお応えいただくのは、まちづくりのファシリテーターとして沖縄県内を中心に精力的に活動している石垣綾音さん(29)。沖縄県内の建築コンサル会社を退職し、独立して今度は個人で社会課題を解決しようと取り組む綾音さんに、まちづくりへの想いと、『沖縄でどう仕事を選べばいいのか?』という問いの答えを伺いました。


沖縄県那覇市生まれ
2008年 那覇国際高校 卒業
2008年 琉球大学 法文学部人間科学科 社会学専攻 入学
2010年 大学3年次の時に交換留学でハワイへ
2012年 琉球大学 卒業
2012年 ハワイ大学 大学院(都市・地域計画修士) 入学
2014年 ハワイ大学 大学院(都市・地域計画修士) 卒業
2014年 ハワイの地域都市計画コンサルで働く
2015年 沖縄県内の建築コンサル会社 新卒入社
2019年 4月 退職
2019年現在 まちづくりのファシリテーター*としてコザや那覇市のまちづくりなどに積極的に関わっている


資格
国際ファシリテーター協会認定プロフェッショナルファシリテーター(CPF)


*…プロジェクトや会議の進行役を務める人のこと。プロジェクトが円滑に進むように意見をまとめたりプロジェクトの進捗を管理したりと仕事の内容は多岐にわたる。

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解決したい課題と解決手段を見つけた大学時代

-まずは綾音さんの大学時代のご経歴から伺いたいと思います。現在はまちづくりのファシリテーターをされているということですが、学生の時は何をされていたのですか?

はい。大学では社会学を勉強していました。主に沖縄の人口構造や経済構造、地域課題などを勉強していました。沖縄の社会を勉強していると、色々と自分の中で沖縄の力になりたい、解決したいと思えるような課題が見えてきました。沖縄が好きで私にとって沖縄は大事だったので漠然と恩返しがしたいと思っていました。

大学3年生の時には交換留学でハワイへ行ったのですが、これも行った理由は沖縄に関係があります。ハワイは移民が多く、沖縄からの移民も多いのですが、他の地域からの移民に比べると、沖縄からハワイへ移り住んだ方々は沖縄がルーツであることを激しく自信をもってアピールするって聞いたんです。沖縄出身の方々が沖縄のことを大好きなのは肌で感じていたんですけど、他の地域に移り住んでもう世代も代わっている方々も沖縄を好きなことがとっても不思議で興味があって、ハワイへ実際に交換留学へ行ってみました。
そうしたら、本当に沖縄がルーツの移民の方々は『We are Okinawan!』という感じで自信満々に自己紹介していて、沖縄が本当に好きなんだなあと思い驚きました。その交換留学の際に『私もなんで沖縄のことがこんなに好きなんだろう?』と考えて、私が出した答えは『”沖縄の人”が好きだから』ということでした。そこで何か沖縄に恩返しできることはなんだろうか…と考えだし、交換留学が終わり沖縄へ帰りました。

沖縄へ帰ると丁度大学が前期の途中ですごく長い暇な時間があったので、AYDPO2011という県が主催しているアジア各国の人材育成プログラムにアルバイトスタッフとして参加しました。そのAYDPO2011で、初めてファシリテーターの仕事にふれたんです。このプログラムに参加したことが、今のキャリア形成につながっています。

そのAYDPO2011というのは日本を含むアジア14カ国から48名の高校生が沖縄に集まって、約3週間水環境問題について学びながら交流を深めるプログラムだったんですけど、共通言語が英語で、英語が話せるスタッフが必要だったので参加しました。そのプログラムの中で、ファシリテーターをしてくださっていた方の進行がとにかく素晴らしくて、合宿もとても盛り上がって水環境問題について色々なディスカッションが出来て、取り上げていたテーマやプログラムの進め方に関しても本当に『これだ!!』っていう感じでしたね。
そのプログラムがヒントになって都市計画、まちづくりに焦点を当て、大学卒業後は一度留学経験をしていたハワイ大学院へ都市計画を勉強しにいきました。

大学を卒業し新卒入社、そして独立へ

-すごく濃くて有意義な学生生活ですね。大学院を卒業されてからは?

ハワイの都市計画・まちづくりに仕事として関わってみたかったので1年ほどコンサルタントとしてハワイの都市計画のお手伝いをして、その後沖縄に戻り県内の建築コンサル会社へ新卒入社しました。
4年間みっちり勉強して、今年の4月に独立いたしました。まだ退社したばかりで詰めなきゃいけない部分が多いのですが、私がやりたいことは一貫して沖縄の社会の課題解決、そしてそのための手段がまちづくりのファシリテーターです。

-新卒入社で正社員というステータスを捨てることは怖くなかったんですか?

ステータスを捨てる不安はなかったですが、仕事のクオリティをキープできるかどうかに関しては不安がありました。会社員ですと人もリソースもそろっていてチームで動いていけるので、自分に多少足りない所や抜けているところがあっても他のメンバーでカバー出来たりしましたが、個人となると本当に自分の実力で結果が変わるので、『一人で高い仕事のクオリティを保てるのか?お客様の期待に答え続けられるのか?』という不安は多少ありました。今も、その不安とは戦っています。